熱とは何か?わかりやすく解説

「熱が出た」とか「温度が高い」といった表現を僕たちは日常的に使いますが、そもそも熱や温度の正体とは何でしょうか?

僕たちの世界は物質でできていて、その物質はさらに小さな分子や原子でできています。そして「モノは分子と原子でできている」という中学生で習う一般常識が、熱や温度の正体を見極めるための鍵です。

今まで僕たちは力学で目に見える大きさの物体の運動を考えてきましたが、これから学ぶ熱力学ではより小さな原子や分子が与える影響を学んでいきます。
熱力学がわかると一気に物理学が面白くなりますよ!ではその熱力学の第一歩である「熱とは何か?」について一緒に勉強していきましょう!

 

僕たちの世界は原子でできている

僕たちの生きている世界は、肉眼では見ることのできないほど小さな粒子である『原子』が集まってできたものです。その原子が集まって『分子』を作り、そのものすごく小さな粒子がパズルの様に組み合わさってこの世界の物質が構築されています。

力学では原子が集まってできた物質の運動を大きな視点(マクロな視点)から観察をしてきました。では、今度はその物質を構築する原子一つ一つに着目して小さな視点(ミクロな視点)で観察してみるとどうなるでしょうか?

ミクロな視点で観察するとどうなる?

 

原子・分子は常に運動をしている

この世界を構築する原子は、実は常にランダムに振動をしています。静止している様に見える場合でも、ミクロな視点で観察すると物質を構成する原子は振動をしているのです。

例えば、コップに入れた一杯の水にインクを一滴だけ落としてみます。インクはじわーっと水に広がっていき、色のついた水になります。この時この色水を顕微鏡で拡大して観察すると、多角形の小さなインクの粒子が小刻みに動いているのが観察できます。なぜ、インクの粒子は動くのでしょうか?

インクの粒子は極々小さくても質量を持った物体です。物体である以上、動くということは何かしらの力を「他の物体」から受け取っているということになります。この場合の「他の物体」が水の分子です。無数の水の分子がインクの粒子に衝突することで、インクの粒子が動いているわけです。(ちなみに通常の顕微鏡では水分子そのものを観察することはできません。それほど小さいのです。)

水分子の衝突でインクの粒子が運動する

この水分子の様に、あらゆる原子と分子は不規則に運動をしています。この不規則な運動を熱運動と呼びます。

熱運動

あらゆる原子と分子は不規則に運動をしており、この運動を熱運動と呼ぶ

 

熱の正体

あらゆる原子と分子は熱運動をしているとのことですが、この「熱」とは結局のところ何なんでしょうか?

先に答えを言ってしまうと熱運動の運動エネルギーを熱と呼びます。つまり原子や分子が激しく運動をすればするほど、その物体は熱を持っていると言えますね。

フライパンをイメージしてください。常温のフライパンは触ってもひんやりしていますが、コンロで温めたフライパンは触ると火傷をしてしまいます。温めたフライパンが熱くなるのは、フライパンを構築する分子一つ一つがコンロの火からエネルギーを受け取ることでその振動をより強めるためです。

つまり、物体を触って熱いor冷たいと感じるのは、「分子の振動の激しさ=熱」を触れた部分が受け取ることで起こる現象ということ。この熱の伝わりやすさを熱伝導率と呼びます。例えば同じ温度の金属と木材をそれぞれ触ると金属の方が冷たく感じますよね。これは、金属の熱伝導率が木材よりも高いためです。

熱の正体

熱運動の運動エネルギーを熱と呼び、熱の伝わりやすさを熱伝導率と呼ぶ

 

温度とは

熱と一緒に理解しなければいけない概念が温度です。そもそも、温度とは一体なんでしょうか?

温度とは?

熱運動の大きさを測る物差しの一つが温度

つまり、物体を構成する分子の熱運動がどれだけの激しさを持つかを温度を使って表すということ。温度の表し方は、以下の2種類で分けることができます。

 

セルシウス温度

僕たちが日常でよく使っているのが、このセルシウス温度です。「セ氏◯度」とか「摂氏◯度」といった表し方をし、単位は[℃](℃:度)です。

セルシウス温度は水の融点と沸点を基準に設定されています。1気圧(地上の気圧)での水の融点を0℃、沸点を100℃としてそれを100等分にしたもので、日常の気温や水温などを表す時に使います。

僕たちにとってはセルシウス温度の方が身近な温度だと思いますが、実は物理学ではもう一つの温度の表し方を使って考えます。

 

ケルビン温度

物理学ではセルシウス温度ではなくケルビン温度という尺度を使って温度を表します。ケルビン温度は「熱運動が全て停止する温度を基準とする」もので、絶対温度とも呼びます。

なぜケルビン温度を使うのかというと、物理学は物体の運動の状態についてに考える学問だからです。「物体が止まっている状態=分子の熱運動が止まる状態」を基準にした方が計算の都合がつきやすいので、ケルビン温度を通常は使います。

分子の熱運動が止まる温度とはつまり、分子の持つ運動エネルギーがゼロということ。なのでこれより低い温度は存在せず、この温度を絶対零度と呼びます。絶対零度をセルシウス温度で表すと-273.15℃になります。

絶対零度を0[k](k:ケルビン)とし、1[k]の間隔をセルシウス温度と同様に考えたものがケルビン温度です。なので、ケルビン温度での表記をT[K]、セルシウス温度での表記をt[℃]とすると、T=t+273.15となります。

温度の表記の仕方
  • セルシウス温度・・・1気圧(地上の気圧)での水の融点を0℃、沸点を100℃としてそれを100等分にして表す温度
  • ケルビン温度・・・熱運動が全て停止する温度を基準として表す温度
  • ケルビン温度をT[K]、セルシウス温度をt[℃]とすると、T=t+273.15となる

 

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物体の三態

物質には固体、液体、気体、の3種類の状態があり、この3つを物質の三態と呼びます。物質の三態は全て分子の熱運動の変化によって起こります。

 

個体

個体は分子の熱運動が最も弱い状態で、分子が規則正しく並んでいます。分子同士が分子間力と呼ばれる非常に強い力で互いに結びついているため、個体の状態で物体は一定の形を保つことができるわけです。
ただし分子自体が全く動いていないわけではなく、分子同士が一定の距離を保ちながらランダムな振動を繰り返している状態です。

個体:分子は振動するが一定の距離で安定

 

液体

液体は個体に比べて熱運動が激しいため、分子間力では分子の位置を抑えきれません。とはいえ分子がまだ完全に自由というわけでもなく、あまり距離を変えずに自由に動き回っている状態です。そのため体積はあまり変わりませんが、自由に形を変えることができます。

液体:分子が動くので形が変わる

 

気体

気体は液体の状態よりもさらに熱運動が激しくなっています。分子間力がほとんど働くことなく、分子が自由に運動している状態です。そのため気体の体積は温度や圧力によって大きく影響を受けます。

気体:分子が自由に動く状態

 

まとめ

まとめ
  • 分子の運動を熱運動と呼び、分子が持つ運動エネルギーを熱と呼ぶ
  • 温度はセルシウス温度・ケルビン温度の2種類がある
  • 物体の三態は分子の熱運動の激しさで変化する

熱と温度について、ざっとお話しましたがいかがでしょうか?
これから学ぶ熱力学の基本になりますので、ぜひ何度も繰り返し本記事を読んで理解を深めてくださいね!


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【熱力学についてもっと詳しく学ぶ】
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