「物理量」とは何か?についてきちんと理解できている人は意外と少ないです。
例えば、
- 「速さ」と「速度」の違いは?
- 「重さ」と「重力」の違いは?
- 「距離」と「変位」の違いは?
これらの単語の違いってきちんと説明できますか?
実際、僕も物理がニガテだったころはここら辺の単語を混同していましたし、理解できていないまま受験に臨んでいました。ですが物理量は算数で言う九九、国語で言うひらがなくらい、基本的な概念です。
ここをきっちり理解できているかで物理の得点が大きく変わるので、本記事できっちり曖昧な部分を解消しちゃいましょう。
得点アップの第一歩〜問題文を読み解く〜
物理量を正しく理解できていないと、物理の問題を正しく読み解くことができません。例えばこんな問題があったとしましょう。
(1)地上にボールが到達するのは、ボールを投げおろしてから何秒後か?
(2)地上に到達した時のボールの速さは何m/sか?
物理の問題を解くためのコツの一つが「キーワード」を見極めることなのですが、例えばこちらの問題文のキーワードに下線を引いてみるとこうなります。
(1)地上にボールが到達するのは、ボールを投げおろしてから何秒後か?
(2)地上に到達した時のボールの速さは何m/sか?
…これ、物理量がきちんと理解できていないと何がキーワードかもわからないですよね?物理がニガテになる原因の一つが「問題文が何を言っているわからなくなる」ことです。
受験は時間との勝負です。回答時間は限られていますから、一瞬でキーワードを見極めて問題を解けるようにならないといけません。
物理量を正しく理解しよう!
「物理量」とは物理で計算に使う最も基本となる量のことです。英語で言う英単語みたいなモノだと思って貰えば良いです。
例えば
など、様々な物理量があります。

物理量は結局2種類しかない
実は物理量は突き詰めると2種類しかありません。全ての物理量はベクトルとスカラーに分かれます。
ベクトルは「向きと大きさで表せる量」のことで、スカラーは「大きさのみで表される量」のことです。ベクトルという単語は聞いたことがあるかもしれませんが、スカラーという単語は初めて聞いた人も多いかもしれませんね。
ベクトル・スカラーという単語そのものは忘れていいですが、大事なのは「その物理量は向きと大きさを持つのか?それとも大きさだけなのか?」をきちんと理解することです。
例えば冒頭で紹介した単語も…
という風に、似たような単語でも向きと大きさを持つベクトルと、大きさしか持たないスカラーに分けることができます。ちょっと抽象的でわかりにくいかもしれませんが、最初はそれでもOKです。徐々に慣れていきましょう。
ここら辺の単語の違いは追い追い別の記事で詳しく解説していきますが、自分でもぜひ意味の違いを調べてみてください。

物理上達のイチオシツール
物理上達のためには「物理量の定義を完璧にする」ことが大事です。ここが曖昧なままでいると問題文を読み解くときのポイントが見分けられないですし、記述式の問題の場合にも間違った単語の使い方をしてしまうと減点の対象になってしまいます。
日頃から「この物理量ってどう言う意味なんだっけ?」と意識的に覚えるのが大事なんですが、ここでオススメしたいツールが「物理小辞典」です。
物理関係の単語だけを網羅した辞典なんですが、これ、めちゃくちゃ便利です。
問題文を読んでわからない単語があれば即調べられますし、正しい単語の使い方を都度調べられるので、記述問題の回答もクオリティがどんどん上がって行きます。
「スマホで調べれば良くない?」という人もいるかもしれませんが、僕は断然紙の辞書を一冊持っておくことをオススメします。なぜなら「スマホは何を調べたか忘れる」からです。
紙の辞書であれば調べたページの角を折る、付箋を貼るなどすることでいつでもそのページを調べることができますし、メモも直接書けるので頭の中に勉強したことが残りやすいです。
理系の受験生には必須のツールですので、ぜひ本屋さんで探してみて下さい。
動画で物理量についてわかりやすく解説
「物理量」についてはこちらの動画でも解説していますので、時間があればぜひご覧ください。
まとめ
- 物理量とは「物理で計算に使う最も基本となる量」のこと
- ベクトルとスカラーの2種類がある
- その物理量がベクトルなのかスカラーなのかをきちんと覚える
いかがでしょうか?
物理量は物理の一番の基礎です。最初は曖昧でもOKですので、きちんと整理しながら覚えていきましょう。
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