右ねじの法則ってなに?わかりやすく解説



この記事では「右ねじの法則」について、それぞれの違いと関連する公式についてわかりやすく解説をしていきます。

  • これから物理を学ぶ高校生
  • 物理を得点源にしたい受験生

に向けて、できるだけ噛み砕いて解説しますので、最後までしっかり読んで理解しましょう!



電流も磁場を作る

永久磁石以外にも磁場を作るものがあります。それが電流です。

あなたも理科の実験で金属棒にエナメル線を巻いて電流を通し、磁石にする実験をしたことがあると思います。金属線を巻いたものに電流を通すとコイルになり、コイルの発する磁場を利用してモーターは回ります。

このように電流を流すことで磁場を作ることができますが、電流を流して生じる磁場にはどんな特徴があるのでしょうか?

電流によって発生する磁場の様子を考えてみよう

右ねじの法則

電流を流して生じる磁場は、右ねじの法則にしたがう向きに発生します。

右ねじの法則:電流が作る磁力線の向きは電流の進む向きに右ねじを回す向きになる

ドライバーでネジを締めると、右回りに回すことで進んでいきます。電流の向きと磁力線の向きが、ネジの進む向きに対応しているというのが右ねじの法則です。

右ねじの法則を忘れそうな時は右手を使って思い出してください。親指を立ててグッドポーズを取った時、親指の向きが電流の向き、残る4本の指の向きが磁力線の向きになります。

実際に右手で向きをチェックしてみよう


直線電流が作る磁場

例えば南北に伸ばしたまっすぐな導線に図のように電流を流した時、方位磁針の向きがどのように変化するか観察し、右ねじの法則と照らし合わせてみます。

南北に伸ばした導線に電流を流すと・・・

地球の磁場は北極がS極、南極がN極となっています。磁力線はN極からS極に向かうので、地球の磁力線は南半球から出て北半球へと入る向きに向かいます。つまり方位磁針が北を向くと、その向きに磁力線が向かっているということです。

まず電流を南から北の向きに流してみましょう。すると方位磁針は西の向きに振れます。つまり電流の作用で東から西の向きに磁力線が生じているということです。磁力線の向きも、右ねじの法則と一致しますね。

南→北に流すと西を向く

では次に、電流を北から南の向きに流してみましょう。すると方位磁針は東の向きに振れます。今度は西から東に磁力線が生じているということです。今回も右ねじの法則と一致します。

北→南に流すと東を向く

電流を円形にした時の磁場

では今度は導線を円形につなぎ電流を流した場合はどうなるでしょう?

右ねじの法則に従えば、電流の向きに親指を向けて4本の指の向きを考えれば磁力線の向きはわかるわけですから、図のような磁力線が書けます。

右ねじの法則にしたがって導線周りに磁場が生じるが・・・

ですが実際には導線周りの磁力線が合成されて、画像のような磁場を形成します。

結果として導線周りの磁場が合成される

ソレノイドの作る磁場

導線を密に巻いたコイルをソレノイドと呼びますが、ソレノイドの作る磁場も右ねじの法則に従います。

ソレノイドは円形電流がいくつも連なっている状態をイメージするとわかりやすいです。ソレノイドの場合、右ねじの法則は「4本の指の向かう向きが電流、親指の向きが磁力線」となります。

ソレノイドを流れる電流も右ねじの法則に従う

まとめ

最後まで読んできただきありがとうございました!右ねじの法則の基本について理解できましたか?


電磁気学についてさらに詳しく勉強したい方は、こちらのまとめ記事をぜひ参考に↓↓↓

【電磁気学についてもっと詳しく学ぶ】
電磁気学の要点まとめ【物理の偏差値を上げる方法】

1 個のコメント

  • 中学受験生ですけど、いつもこのサイト見てます!
    この説明が分かりやすくて、同じようなタイプの問題がよくとけるようになりました。
    ありがとうございました!

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