「共振・共鳴」は日常生活の中でも良く見られる現象で「普段の私たちの生活にどう関わるのか?」がイメージできると簡単に理解できます。
日常で良く見る現象を例にあげながら、わかりやすく解説していきます。
建物によって地震の被害が変わるのはなぜ?
地震で建物が揺れるとき、同じ頃に建てられた同じくらいの築年数の建物でも、大きな被害を受ける建物とそうでない建物があります。
古い建物なら崩れてしまうのも理解できますが、同じ時期に建てられたにも関わらず、被害の違いが出てしまうのでしょうか?

同じ築年数でも被害が変わるのはなぜ?
その現象を物理的に説明できるのが「共振」です。
共振ってなに?
棒に複数の長さの紐で繋いだ重りをぶら下げます。ぶら下げた重りのうち1つを揺らしてみましょう。

重りをしばらく揺らしていると、同じ長さのひもに繋いだ別の重りが揺れ始めます。ですが不思議なことに他の2つの重りは揺れません。
なぜこんな現象が起こるのかというと、物体にはそれぞれ「固有振動数」というものが決まっており、同じ長さの紐に繋いだ重りしか揺れないからです。紐の長さが違うと固有振動数も変わるため、他の重りは揺れないというわけです。

この現象を「共振」と呼びます。
建物が強く揺れる理由
同じ築年数の建物でも被害が変わるのか?それはそれぞれの建物の固有振動数が変わるからです。
上で説明した重りの例と同じように、地震の振動数と建物の固有振動数が一致してしまうと同じ築年数の建物でも被害が変わってしまうわけです。
建物は木材やコンクリート、鉄筋など様々な部材で作られているので固有振動数を割り出すのは難しいですが、運悪が悪いと共振を起こして被害が大きくなってしまうのですね。
共鳴ってなに?
共振の中でも、特に音波が起こすものを「共鳴」と呼びます。
気柱の振動の記事でも解説しましたが、飲みかけのペットボトルに息を吹きかけると「ボー」と音が鳴りますよね。この現象はペットボトルの中の空気が共鳴することで起こる現象です。
どのような原理で共鳴が起こるかは、気柱の振動の記事をぜひ参考にしてみてください。
【合わせて読みたい】
気柱の振動ってどんな特徴がある?わかりやすく解説してみた
まとめ
地震や音叉、トランペットのような管楽器など、世の中には共振共鳴が関連する自然現象が多くあります。
実際の物理現象と関連づけて覚えると物理の偏差値は伸びますから、ぜひこの記事を読んだあなたもどんな現象があるかを調べてみましょう。
コメントを残す