光波 | 高校物理で学ぶ基本と公式まとめ【波動】



「光とはどんなものか?」と聞かれたらあなたはなんと答えるでしょうか?

  • 音と同じように波である
  • 赤や紫など7色に光る
  • ものすごく速く進む

どれも正解ですが、物理的な答えか?と言われると少しあいまいかもしれませんね。高校物理の分野は用語の定義をきちんと理解することが重要です。この記事では

  • 光の正体と性質
  • 高校物理の範囲で学ぶ光波の公式

を高校物理を学ぶ受験生向けにわかりやすく解説していきます。



光の正体

まず光の正体ですが「光=電磁波」です。私たちが普段光と表現するのは目で見ることができる「可視光線」を指すと思いますが、私たちが光と呼ぶものは電磁波の中のごく一部のこと。目には見えないだけで、赤外線や紫外線なども光の一種です。

人間が目にすることができる可視光線は波長が10^{-6}[m]前後の電磁波のことをいい、それよりも波長が長いと赤外線や電波、それよりも波長が短いと紫外線や放射線と呼ばれるようになります。

光速

真空中の「光の速さ=光速」はおよそ3.0×10^8[m/s]で、1秒間に30万km進みます。これは地球7周半の長さにあたり、太陽まで8分20秒で到達してしまうほどの速さです。ちなみにこの数字は受験で聞かれることはないので覚える必要はありません。

今の物理学では、光よりも早く移動する物質は存在しません。ちなみに真空以外の媒質を進むとき、光の速さは遅くなります。


光波の公式と重要な用語まとめ

受験生向けに光波の単元で学ぶべき公式と定義を以下にまとめておきます。問題を解く参考にしてください。また、より詳しい解説を知りたくなった人は解説記事もぜひ読んで理解を深めていきましょう。

光の屈折

屈折の法則(スネルの法則)
\frac{sin{i}}{sin{r}}=\frac{v_1}{v_2}=n_{1}{2}
絶対屈折率とは
絶対屈折率:真空からある媒質に光が進んだ時の屈折率
ある媒質を通過する光速
v=\frac{c}{n}n:絶対屈折率)
絶対屈折率と相対屈折率の関係
n_{12}=\frac{n_2}{n_1}
n_{12}:媒質1に対する媒質2の相対屈折率
n_{1}:媒質1の絶対屈折率
n_{2}:媒質2の絶対屈折率

参考記事:光の屈折ってなに?わかりやすく解説してみた

光の反射

光の反射の法則
入射角\theta_1と反射角\theta_2の大きさは常に同じになる
全反射の条件
全反射の条件:n_1>n_2
n_1:媒質1の屈折率
n_2:媒質2の屈折率
臨界角とは
臨界角:屈折角が90°となる入射角を臨界角という

参考記事:光の反射・全反射ってなに?わかりやすく解説してみた

光路差

光路差
光路差とは光学的距離の差のこと
光学的距離の公式
l=nl'

参考記事:光路差と経路差の違いわかりやすく解説してみた

ヤングの干渉実験

ヤングの干渉実験の公式
スクリーン上の点Pに映った光が強め合う(弱めあう)ための条件は以下の通り。
強め合う条件(明線になる条件):\frac{dx}{l}=m\lambda
弱め合う条件(暗線になる条件):\frac{dx}{l}=(m+\frac{1}{2})\lambda
d:スリットの間隔、x:OPの距離、
l:スクリーンまでの距離、m:0,1,2,・・・

参考記事:ヤングの干渉実験ってなに?わかりやすく解説してみた

回折格子

回折格子の干渉条件
強め合う時:dsin\theta=m\lambda
弱め合う時:dsin\theta=(m+\frac{1}{2})\lambda
m=1,2,3,\cdots

参考記事:回折格子ってなに?わかりやすく解説してみた

薄膜による干渉

薄膜による干渉条件
強め合う時:2nd=(m+\frac{1}{2})\lambda
弱め合う時:2nd=m\lambda
m:整数

参考記事:薄膜による干渉ってなに?わかりやすく解説してみた

くさび形空気層による干渉

くさび形空気層による干渉条件
強め合う時:2xtan\theta=(m+\frac{1}{2})\lambda
弱め合う時:2xtan\theta=m\lambda

参考記事:くさび形空気層による干渉ってなに?わかりやすく解説してみた

ニュートンリング

ニュートンリングの干渉条件
強め合う時:\frac{r^2}{R}=(m+\frac{1}{2})\lambda
弱め合う時:\frac{r^2}{R}=m\lambda

参考記事:ニュートンリングってなに?わかりやすく解説してみた

フィゾーの実験

フィゾーの実験による光速の測定
光速:4nNL[m/s]

n:歯車の回転数、N:歯車の歯の数)

参考記事:フィゾーの実験ってなに?わかりやすく解説してみた

光の分散

光の分散
プリズムに太陽光を通すと、スクリーンに紫から赤の連続した光が映し出される。これを光の分散と呼ぶ。

参考記事:光の分散ってなに?わかりやすく解説してみた

波動についてさらに詳しく勉強したい方は、こちらのまとめ記事をぜひ参考に↓↓↓

【波動についてもっと詳しく学ぶ】
波動の要点まとめ【物理の偏差値を上げる方法】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です