気柱の振動ってどんな特徴がある?わかりやすく解説【定常波の応用②】

リコーダーやトランペットのような楽器は息を吹くと音が鳴ります。これは楽器の管の中で空気の振動が共鳴して音になっているのですが、物理的にどんな意味があるのでしょうか?

今回は定常波の応用である「気柱の振動」について勉強していきましょう。定常波の知識を使いながら解説をしていきますので、こちらの記事を読んでから本文を読み進めることをオススメします。

ペットボトルに息を吹きかけてみると音が鳴る

ペットボトルに口をすぼめながら息を吹きかけると「ボー」という音が鳴りますよね。これはペットボトルの中の空気は振動して共鳴することで音波が発生しているのですが、管楽器の音が鳴る原理もこれと一緒です。

ですが「空気が振動する」と言われてもなかなかイメージできないですよね。空気の振動をイメージしにくいので気柱の問題は苦手な人が多いのですが、気柱の振動は弦のような横波ではなく縦波であることを覚えておくと、割と簡単に理解できるようになります。

縦波と横波の記事でも解説しましたが「縦波は波を伝わる物質(媒質)の密な部分と疎な部分が連続することで伝わる波(疎密波)である」ということはすでに学んでいると思います。(まだ勉強していないという方は、下↓の縦波と横波の記事を読んでおきましょう。)

気柱の振動も、気柱の中で空気の疎な部分と密な部分が連続することで縦波が発生しています。

画像のように、パイプに息を吹きかけると空気が気柱の中に押し込まれて密集します。すると気柱の中の空気が外の空気を押し返して、今度は空気が少ない状態ができます。

気柱の中の空気が「密→疎」な状態を繰り返して縦波を発生させ、その縦波の振動の状態を横波で表現してあげると定常波になるというわけです。

気柱の振動の基本

気柱の振動は管の一方が閉じて一方が開いている閉管の振動と、両端のどちらもが開いている開管の振動の2種類があります。

気柱の振動は口が開いているか閉じているかどうかで振動の様子が変わるのですが、それぞれの振動には以下のような特徴があります。

気柱の振動の特徴

口が閉じている場合 → 定常波のになる

口が開いている場合 → 定常波のになる

まずは閉じた場合と開いた場合の特徴をおさえておいてください。

閉管と開管のそれぞれの場合で、気柱でどのような振動が起こるのか解説していきましょう。

閉管の場合

まずは閉管の場合について。閉管は「片方の口が開いて片方の口が閉じた状態」なので、定常波の基本振動は画像のように4分の1波長だけが発生することになります。

開口端補正を無視すると4分の1波長になる

弦の振動の場合は弦の長さによって固有振動数が決まっていましたが、気柱の振動も同じです。

閉管の定常波は基本振動が4分の1波長となり、開口部が腹・閉口部が節と決まっているので、3倍、5倍、7倍・・・と奇数倍で振動が増えていきます。

なのでnを奇数、L[m]を気柱の長さ、\lambda[m]を定常波の波長とすると、以下の①式が成り立ちます。

L=\frac{n\lambda}{4}・・・①

あとは①式を\lambdaについて整えて、波の基本公式f=v\lambdaに代入すると、以下の式が成立します。

f=\frac{nv}{4L}

この式は導出方法も含めて一緒に覚えてしまいましょう。

閉管の振動数の公式

f=\frac{nv}{4L}(n:奇数)

 

開管の場合

では「両端が開いた状態」の開管の場合はどうなるでしょうか。気柱の振動の特徴を考えると、開口部は必ず定常波の腹になります。そのため開管の基本振動は2分の1波長だけ発生します。

開口端補正を無視できる場合、管の長さが2分の1波長と一致する

両端の開口部が腹と決まっているので、2倍、3倍、4倍・・・と整数倍で振動が増えていきます。

なのでnを整数とした時に閉管の場合と同様に考えると、以下の②式が成り立ちます。

L=\frac{n\lambda}{2}・・・②

あとは同じ作業です。②式を\lambdaについて整えて、波の基本公式f=v\lambdaに代入しましょう。

f=\frac{nv}{2L}

この式も導出方法と一緒に覚えてしまいましょうね。

開管の振動数の公式

f=\frac{nv}{2L}(n:整数)

 

開口端補正

「開口部は定常波の腹になる」と伝えてきましたが、実際は開口部よりもほんの少し飛び出た位置が定常波の腹になります。これを開口端補正(かいこうたんほせい)と呼びます。

気柱の振動の問題の場合、問題の条件に必ず

・開口端補正は無視できる
・開口端補正を○[m]とする

といった条件が指定されているので必ず確認してください。

特に記述問題の場合は「開口端補正を無視するのかどうか」をきちんと記述しないと減点の対象になるので注意しましょう。

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気柱の振動の基本問題を解いてみよう

物理の上達は習うより慣れろ!問題を実際に解いて気柱の振動の理解度を深めましょう。

問題

ピストンが入った管の入り口で音をならす。ピストンが5[cm]の位置で最初の共振が起きて基本振動ができた。音速を340[m/s]とした時、以下の問いに答えよ。開口端補正は無視できるものとする。

(1)定常波の波長\lambdaを求めよ
(2)定常波の振動数fを求めよ

 

解答

(1)の解答

基本振動の時の定常波は4分の1波長です。問題文の条件から開口端補正は無視できるので、管の長さを4倍すれば波長が求まります。

よって

{\lambda}= 0.05×4 = 0.2[m]

が答えです。

(2)の解答

(1)の問題から波長が求まったので、あとは波の基本公式に代入すればOKです。

f=\frac{340}{0.2}=1.7×103[Hz]

まとめ

気柱の振動で覚えておくべき特徴をいくつかまとめておきましょう。

気柱の振動まとめ

・片方の口が閉じた管を閉管、両側の口が開いた管を開管と呼ぶ

・口が閉じている場合は定常波の節になり、口が開いている場合は定常波の腹になる

・開管の実際の腹の位置は開口部から少し飛び出た位置にあり、これを開口端補正と呼ぶ

定常波が苦手な人はこちらの記事も合わせて読んでおいてくださいね。


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