薄膜による干渉ってなに?わかりやすく解説

この記事では波動の分野で学ぶ「薄膜による干渉」の原理原則について解説していきます。

薄膜による干渉は、光の干渉を応用した問題で、定期テストや試験本番で一度は出題されるであろう超頻出単元です。光の干渉と媒質を進む光の性質をまとめて考えることができる良問なので、しっかりと理解できれば受験本番の力強い得点源になってくれるはずです。

また、問題として純粋に面白いので、「薄膜による干渉」が物理を好きになるきっかけになるかもしれません。

  • これから物理を学ぶ高校生
  • 物理を得点源にしたい受験生

に向けて、できるだけ噛み砕いてわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後まで楽しんで学んでいきましょう!

また、今回の記事を読み進めるために必要な前提知識をまとめた記事を、以下にリンクで貼っておきます。ぜひ、合わせて参考にしてみてください。

【合わせて読みたい】

シャボン玉が虹色に光るのは理由がある

子供のころ誰でも遊んだことがあるシャボン玉。シャボン玉を吹いてみると、七色に光りながらゆらゆらと飛ぶ様子が観察できますよね。

でもシャボン玉の元となったシャボン液は基本的に透明で、別にシャボン液自体が光を発しているわけではないはず。なぜ七色に光って見えるのかというと「光の干渉」が関連してくるからです。

薄膜による干渉

シャボン玉が七色に光って見えるのは、シャボン玉の薄い膜を反射する光が干渉することによって起こる現象です。

シャボン玉の薄膜を反射する様子を拡大すると下の画像のようになります。

画像のように単純に表面を光が反射しているのではなく、

①シャボン玉の表面を反射する光
②シャボン玉の内側を反射する光

のそれぞれが反射して、バツ印の部分で干渉することによって、シャボン玉の表面が七色に見えるわけですね。

「薄膜による干渉」問題はシャボン玉の例のように、反射した光がどんな条件の時に光が強めあうまたは弱め合うのか?を式を使って表す問題である場合が多いです。

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問題を解くためのポイントは3つ

原理原則が理解できたところで、薄膜による干渉問題を解くためのポイントを学んでいきましょう。

ポイントは以下の3つです。

薄膜による干渉 解法のポイント
ポイント①:波の干渉条件を考える
ポイント②:光学的距離を考える
ポイント③:媒質の境界での反射の性質を理解する

ポイント①:波の干渉条件を考える

まずは波の干渉条件、問題を解く上で一番基本的な考え方です。同位相の波と波が干渉する時、以下の条件で波が強め合ったり弱めあったりすることは、すでに学んだと思います。

同位相の干渉条件
強め合う時:\Delta{L}=m\lambda
弱め合う時:\Delta{L}=(m+\frac{1}{2})\lambda
\Delta{L}:経路差

「???」となった人は、まず以下の記事を読んで、基礎を見直してみてください。

【合わせて読みたい】
波の干渉ってなに?わかりやすく解説してみた

ポイント②:光学的距離を考える

薄膜による干渉を考える上で、もう1つ理解しておかないといけない知識が「光学的距離(光路長)」です。

一般的に真空からガラス板のような異なる媒質を進む光の速さは遅くなります。例えば画像のように真空からガラス板に進むとき、それぞれの波が1波長進むだけの距離を真空中でl、ガラス板でl'としましょう。

この時、波が進んだ距離は変わりますが、光学的にみると「1波長分だけ進んだ波の状態は同じ」と考えます。真空中でも異なる媒質中でも、同じ波長だけ進んだならその光は同じ、ということです。

上記の例で、媒質1の絶対屈折率をnとした時、以下の式が成り立ちます。

光学的距離の公式

l=nl'

光学的距離の公式は屈折の法則の公式を応用したものですね。

また、光学的距離の差を光路差とも言います。光路差については、別の記事でも詳しく解説していているので合わせてチェックしてみてください。

【合わせて読みたい】
光路差と経路差の違いわかりやすく解説してみた

ポイント③:媒質の境界での反射の性質を理解する

異なる媒質と媒質の境界で光が反射する時、その反射は以下のような性質を持ちます。

光の反射の性質
  • 屈折率の小さい媒質から大きい媒質に向かうとき、反射する光は固定端反射する(位相が\piずれる)
  • 屈折率の大きい媒質から小さい媒質に向かうとき、反射する光は自由端反射する(位相がずれない)

一般的に空気よりもシャボン液の方が屈折率が大きいので、シャボンの表面で反射する光は固定端反射となり、シャボンの内側で反射する光は自由端反射になります。

この性質は重要なので覚えておきましょう。

薄膜による干渉問題を実際に解いてみよう

では実際に薄膜による干渉の問題を解いてみましょう!

問題

真空中にある厚さdの薄膜に波長\lambdaの光を面に対して垂直に当てたところ、干渉現象が観測できた。薄膜の屈折率をnとした時、光が強めあう時、弱めあう時の条件を示せ。

制限時間は5分です。実際に紙とペンを使って問題を解いてみてから、この先は読み進めてみてください。

答え

答え

強め合う時:2nd=(m+\frac{1}{2})\lambda
弱め合う時:2nd=m\lambda

m:整数

解説

  • 薄膜の表面を反射する光
  • 薄膜の裏面を反射して1往復して帰ってきた光

それぞれの光が干渉することで薄膜の表面で強め合い(弱めあい)をします。この時、真空中から薄膜に光を当てているため、薄膜の表面で反射する光は屈折率が小さい媒質から大きい媒質に向かっているということです。そのため位相が\piだけずれます。

よってmを整数とすると

  • 薄膜を往復して反射して来た光との波長の光路差が(m+\frac{1}{2})\lambdaになる時に強めあう
  • 薄膜を往復して反射して来た光との波長の光路差がm\lambdaになる時に強めあう

ことになります。

薄膜の暑さがdなので「倍にした2dを条件に当てはめればいいんだ!」と考えてしまいますが、それでは間違いです。今回は真空から屈折率nの媒質を進んでいるため、光学的距離で考えないといけません。

光学的距離は「実際の距離に屈折率nをかける」と導き出せますから、光学的距離の差(光路差)は2ndになりますね。

あとは上ですでに述べた強めあい(弱めあい)の条件に2ndが当てはまる時が答えになります。

強め合う時:2nd=(m+\frac{1}{2})\lambda
弱め合う時:2nd=m\lambda

まとめ

薄膜による干渉について原理原則がしっかりと理解できるまで、繰り返し記事を読み込んでください。読み込んで理解できたら、知識を定着させるために問題集などで例題も解いてみましょう。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました!


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波動についてさらに詳しく勉強したい方は、こちらのまとめ記事をぜひ参考に↓↓↓

【波動についてもっと詳しく学ぶ】
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