メートル法

長さの単位としてメートル(m)、質量の単位としてキログラム(kg)を使った10進法の単位系。メートルははじめ、地球子午線の10^{-7}/4倍に等しいをメートル原器を作り、これを1mの基準にしていた。しかし子午線を基準にした場合、外界の条件(地球が膨張・縮小した場合など)によってその値が変化してしまうため、さらに不変のものを基準にすることが考えられた。そこで1960年にクリプトン^{86}Kr原子のある一定のスペクトル線の真空中の波長を基準にすることに改定され、さらに1983年、光の速度を基準として再定義され、1メートルを表すもっとも不変的で正確な基準となっている。一方、質量については、長さの場合とは異なり不変的な基準を作ることはできておらず、今現在でも1885年に作られた原器が基準にされている。メートル法が1889年に採用されて以来、単位系として広く普及したが、さらに統一的な単位系として1960年に国際単位系(SI)が採用された。