不可逆変化

もとに戻すことが不可能な現象で、非可逆変化ともいう。可逆変化ではない変化。例えば、熱いやかんを氷の上に置くと、氷が溶け、やかんの中の水の温度は下がる。しかし、この逆の過程、つまり冷たいやかんを水の上においても、ひとりでにやかんが熱くなり水が氷に戻ることはない。このほか、摩擦による熱の発生、拡散による現象、有限の温度差のところを熱が映る熱伝導現象、電流のジュール熱、爆発などの現象は全て不可逆変化である。このような経験事実を要約したものが熱力学第2法則である。この法則から、断熱的な不可逆変化では、エントロピーが増大することを導くことができる。