偶力

大きさの等しい2つの逆平行力は1つの力に合成できない。それで両者を1対として扱い、偶力または力対という。偶力は物体の回転運動を変化させる作用をもつ。図のように点A,Bに作用する逆平行力をF,-Fとし、平行力の作用線間の距離をdとするとき、dを偶力の腕という。力Fdとの積を偶力のモーメントといい、普通反時計回りのモーメントを正とする。偶力のモーメントの値が一定であれば、偶力が物体のどの位置に作用しても、物体に与える回転の効果に代わりはない。